内容説明
予兆・占い・禁忌・呪いを中心とする俗信は、現代でも私たちの日常生活にさまざまな影響を及ぼしている。妖怪や幽霊への関心も一過性のものではない。多様な民俗の中にひそむ俗信の姿を探り、日本人の心意現象に迫る。
目次
1 神霊の宿る木(二股の木と霊性;菅江真澄が描いた神の木;縁切榎と俗信)
2 怪異と妖怪(「土佐お化け草紙」の俗信的世界;流行病と予言獣;蚊帳をのぞく幽霊;妖怪の通り道―なめら筋)
3 民間説話と俗信(「食わず女房」と歳の晩;「幽霊滝」と肝試し譚;「偽汽車」と「消えた乗客」)
4 俗信の民俗(長居の客と箒;虫と天気占い;巳正月と後ろ手;道具と俗信―鍋と鍋蓋)
5 伝説の時間と昔話の時間―研究史素描(伝説と昔話―伝説の三つの特徴;世間話;俗信)
著者等紹介
常光徹[ツネミツトオル]
1948年、高知県に生まれる。1973年、國学院大學経済学部卒業。都内の中学校教員を経て、国立歴史民俗博物館・総合研究大学院大学文化科学研究科教授。博士(民俗学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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