内容説明
戦国の争乱を克服し、列島規模で平和を実現した江戸時代。幕府と藩による強固な統治・行政システム、社会・経済の発展、教育・文化の普及など、この時代に形づくられた制度・システム・習慣は、現代の日本社会の重要な基礎となっている。二六五年の歴史を、「平和」と「文明化」をキーワードに、今日的視点から、あらためて日本史のなかに位置づける。
目次
江戸の創生(「平和」の到来;首都江戸の誕生;鎖国と日本人;官僚になった武士)
江戸の発展(吉宗が見た夢―享保リフォーム;大岡越前の虚像と実像;江戸時代の「小さな政府」;江戸の経済発展)
江戸の達成(江戸の「教育力」;新選組―ラスト・サムライかファースト・ミリタリーか;篤姫と和宮―大奥の「内政」と「外交」;官僚革命―坂本龍馬と明治維新;軍備の近代化―会津藩の幕末維新;エピローグ―佐幕派軍事官僚の近代国家への夢)
著者等紹介
大石学[オオイシマナブ]
1953年東京都に生まれる。1978年東京学芸大学大学院修士課程修了。1982年筑波大学大学院博士課程単位取得退学。現在、東京学芸大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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オリーブ
4
近代日本の夜明けと言えば幕末~明治維新と思いがちなのですが、現代日本の政治・社会の基礎は実は江戸時代にあったんですね。日本の現在を知り、未来を考えるためには265年をかけて江戸時代の人々の試行錯誤があったことを知る必要があるようです。あの時代に世界でもまれにみる天下泰平の世が続き、人々の知識欲の深さに訪れた外国人が驚いていたことは日本人として誇りに思い嬉しくなりました。2014/06/23
takao
1
ふむ2017/09/15
DEN2RO
0
副題は、「平和」と「文明化」の265年です。江戸時代の265年は、文明を進化させるとともに平和を保つことができた長い期間でした。封建制度や身分制度、不自由は沢山ありましたが、人が国家の命令で戦争に行くことなく、従って戦死することがなかったのはよき時代でした。2019/02/02