人物で読む近代日本外交史―大久保利通から広田弘毅まで

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  • サイズ B6判/ページ数 316p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784642079976
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C1021

出版社内容情報

人の個性が歴史を動かす。伊藤博文・井上 馨・陸奥宗光・小村寿太郎・後藤新平・原 敬など、外交官・政治家19名の栄光と苦悩。

内容説明

明治維新から昭和戦前期まで、日本外交を担った伊藤博文、陸奥宗光、幣原喜重郎ら十九名の外交官・政治家たち。彼らの個性に光を当て、条約改正、朝鮮問題、協調外交、日中戦争など、近代日本外交の栄光と苦悩を描く。

目次

1 条約改正と朝鮮問題―明治維新から日清戦争まで(大久保利通―対外強硬政策より殖産興業の選択;伊藤博文―明治外交の第一人者;黒田清隆―対ロシア外交の柱石;山県有朋―攘夷から人種戦争論へ;井上馨―明治日本外交の象徴;青木周蔵―栄光と屈辱のはざま;陸奥宗光―伊藤博文に見出され、名外相へ)
2 「帝国主義」外交の時代―日清戦後から第一次世界大戦まで(小村寿太郎―「帝国日本」興隆期の外交官;林董―多角的同盟・協商網の模索;牧野伸顕―「協調外交」の担い手として;加藤高明―親英派が外交家の栄光と挫折;石井菊次郎―歴史を指南車と仰いだ知性派外交官;後藤新平―「異端」の外交家)
3 戦間期―協調外交から地域主義へ(原敬―政党政治と対米協調;幣原喜重郎―霞ヶ関正統派外交から超党派外交へ;田中義一―政党と陸軍の狭間で;内田康哉―協調外交から焦土外交への転回;有田八郎―「東亜新秩序」と日米対立回避の矛盾;広田弘毅―協和外交の破綻)

著者等紹介

佐道明広[サドウアキヒロ]
1958年福岡県に生まれる、1989年東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得修了、現在中京大学総合政策学部教授・博士(政治学)

小宮一夫[コミヤカズオ]
1967年三重県に生まれる、1998年中央大学大学院文学研究科博士課程修了、現在東京大学文学部非常勤講師・博士(史学)

服部龍二[ハットリリュウジ]
1968年東京都に生まれる、1997年神戸大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学、現在中央大学総合政策学部准教授・博士(政治学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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バルジ

2
外交指導者を列伝風に紹介し近代日本の外交を通観出来る一冊。黒田清隆・青木周蔵・林董・内田康哉など類書ではあまり取り上げられる事の無い人物も登場する。個人的には高橋勝浩氏が執筆した内田康哉の章が印象深い。戦前期最長の外相就任期間を誇り国際協調外交を展開した外政家は、昭和に入り強硬な満州政策を主張する「焦土外交」を展開していく。これは国際協調と合法的な在満権益の保護という戦前日本外交の主流に即していたが、この時期の内田は後者が特に強まったらしい。時流を読む外政家の最後が国際連盟脱退というのは示唆に富んでいる。2020/03/29

Tomy

0
本書では維新~戦前間の外交に携わった人物に焦点を当てている。発言力を増す軍部、感情的な国民、党利だけを考える政党人などなど、時代が進むにつれて、外交に影響を与えるアクターが増えていく。外務省内でも、様々な派閥が出来る。ここに戦前の日本外交迷走の一つの理由があると思った。この時期において、傑出した能力を発揮したのは、やはり陸奥と原だと感じた。子弟関係にあった二人だが、もう十年生きていればなとどうしても考えてしまう。黒田清隆や石井菊次郎、有田八郎などあまり目立たない人物を取り上げているのも興味深かった。2015/01/11

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