日本の名僧
旅の勧進聖 重源

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  • サイズ B6判/ページ数 209p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784642078504
  • NDC分類 188.62
  • Cコード C1315

内容説明

平家の焼討ちにあって炎上した東大寺を、全国への勧進活動によって見事に復興した重源。山林修行と渡海、寺院の新たな造形と技術、仏像と仏舎利塔など、鎌倉初期における美術史上の意義と南都仏教の復興について考える。

目次

1 重源の魅力
2 重源の生涯―山岳と渡海の聖者
3 山林修行の道筋―苦行と神秘
4 大陸の浄土信仰―念仏と舎利
5 東大寺の復興と勧進―国家の大業
6 俊乗房重源と建築様式―新たな造形と技術1
7 仏像と仏舎利塔の造形―新たな造形と技術2
8 利益衆生の足跡―土木事業の勧進
9 現代に生きる重源

著者等紹介

中尾堯[ナカオタカシ]
1931年広島県に生まれる。1957年立正大学大学院修士課程修了。現在、立正大学名誉教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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moonanddai

3
源信からそのまま法然へとも思いましたが、同時代の重源に寄り道。ただ重源は法然、栄西などとも顔見知りだったよう。この重源、いかがわしいところがあるだの、知性·品格の高さは認められないだの、決して良い評判があるわけではないそうですが、やはり平家に焼かれた東大寺そして大仏を再興したという、企画力、経営力、技術力そして指導力は相当なもので、やはりすごい人物だったようです。真言僧で法華経を読み念仏を唱え、聖徳太子、文殊信仰という諸行往生を目指した人でもあったようですが、当時の仏教風景はこんなだったのでしょう。2021/12/06

mk

1
「入唐三箇度」の勧進上人、俊乗房重源の東大寺再建事業を多様な角度からまとめた概論書。どの論説も重源の奥深さを垣間見せてくれるが、舎利信仰への帰依の深さはとりわけ印象深い。法然や貞慶、栄西、明恵など孤立的に見ているとおよそ縁遠そうな高僧たちも、重源を結節点とすれば同じ仏教的環境のうちにいた事実が浮かび上がる。宋人鋳物師や慶派仏師による仏像再建の過程も鎌倉仏教の国際的性格の発端のようにみることもできよう。これだけの人脈と資材、技術を統合的に管理・運用しつつ乗り切ったその人物とは、やはりただ者ではない。2016/12/13

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