内容説明
和国の教主=聖徳太子は、平安時代から観音菩薩として崇拝される。その再生の背景は何か。慶政の太子像や親鸞の体験、天台宗の生残りをかけて創造された太子伝承を通して、人間の本質を見つめる新仏教への転換を探る。
目次
生まれかわる聖徳太子(観音菩薩としての聖徳太子;救世主としての聖徳太子)
慶政・顕真と中世の法隆寺(慶政が再生した太子イメージ;顕真が再生した調子丸イメージ)
聖徳太子と親鸞(六角堂の如意輪観音;親鸞と「女犯偈」)
比叡山の大乗仏教世界(天台宗と慧思禅師後身伝承;聖徳太子霊場の創出)