出版社内容情報
伊豆の流人源頼朝は、いかにして武家の棟梁となり鎌倉幕府を開いたのか。将門の乱から承久の乱までを叙述対象に、東国と源氏の結びつきや在地武士団の自己権益をめぐる闘争を重点に描く。後世の幕府観も論じた名著。
内容説明
伊豆の流人源頼朝は、いかにして武家の棟梁となり鎌倉幕府を開いたのか。将門の乱から承久の乱までを叙述対象に、東国と源氏の結びつきや在地武士団の自己権益をめぐる闘争を重点に描く。後世の幕府観も論じた名著。
目次
第1章 平安時代の東国における戦乱
第2章 院政期の清和源氏と桓武平氏
第3章 内乱の勃発と頼朝の挙兵
第4章 内乱の展開―平氏政権の滅亡から奥州合戦まで
第5章 鎌倉幕府支配体制の確立
第6章 頼朝没後の鎌倉幕府―北条政子の政治
終章 鎌倉幕府観はどう変化したか
著者等紹介
上杉和彦[ウエスギカズヒコ]
1959年東京都に生まれる。2018年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
61
原本は2003年 今の大河ドラマにジャストミート。 割と読み易いんですが、終章、鎌倉幕府観の変遷をざっと見ていく部分は情報量多すぎて難しいです。 でも、ギョッとしたのが、鎌倉幕府、は軍事システムで、これ以降日本は文より武を尊ぶ国となった、という記述。 今、NHKでこの時代を取り上げるということは・・2022/11/30
NyanNyanShinji
1
本書は源頼朝による鎌倉幕府開府の前段階として、武家の台頭の嚆矢として平将門による承平天慶の乱から筆を起こしており、その後のに同じく関東で起こった平忠常の乱を平定した河内源氏が関東に本拠を築き、前九年の役と「むさの世」へも世間が変わる様を時系列で追いながら承久の乱まで描く。20年少し前の本の再刊なので新規軸もなく今となっては訂正される事もあるが、丁寧に記述されてるので知識の棚卸しが出来た。後書きや解説を読むと学生の教科書なる様に,との目的で執筆されたらしい。なるほど。大変読みやすくて良い本だった。2024/02/19