内容説明
日記・記録は古文書と共に、日本史学の研究にとり極めて重要である。本書は難解な日記について、その特質や研究上の問題点などを平易に解説、古代から近世に及ぶ日記の概要を簡潔に説く。また、各時代の記録の箇条を例に引いて読下し文を掲げ、特殊な用語等には注解を付した。古記録学を提唱した著者にして初めて可能な好著。
目次
1 記録と文書
2 日記・記録の定義
3 日記の特質
4 日記の分類
5 日記の起源
6 宮廷・官衙の公日記とその廃絶
7 私日記の発生とその盛行
8 日記の名称と用字・用語および文体
9 平安時代の日記概観
10 鎌倉時代の日記概観
11 室町時代の日記概観
12 江戸時代の日記概観
古記録演習
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フルボッコス代官
1
古文書学をやる前に、古文書・古記録とは何かと言う素朴な問いに答えてくれる一冊。いきなり古文書に入るのは難しいが、本書から入って古文書を当たれば用語や古文書とはという意味もわかってこよう。
結城
0
生涯を古記録学に捧げた斎木一馬氏の教本。 古文書の中でも、よりリアルを伝える「日記」に注目し、歴史学の中での重要性と史料性を説く。 多くの原文と釈文を添える演習に重点を置き、古文書の読解力を養える。 漢文や古文の読解に対して、ある程度の事前知識を求められるので、そうした文に慣れ親しんでいない人は、別に入門書を用意し、相互補填的に演習を進めると良い。2012/04/25
ごみくず
0
速読.読了日は仮。(記:2025年1月19日)2000/03/31