出版社内容情報
古代の日本語は、中国より伝わった漢字で表記されたが、実際はどのように読まれてきたのか。漢文を読解する際に付された訓点(返り点、読み仮名)を集成して検討し、ヲコト点や仮名なども含めて歴史的実態に迫る名著。
内容説明
古代の日本語は、中国より伝わった漢字で表記されたが、実際はどのように読まれてきたのか。漢文を読解する際に付された訓点(返り点、読み仮名)を集成して検討し、ヲコト点や仮名なども含めて歴史的実態に迫る名著。
目次
古代の日本語―「はしがき」にかえて
古点本の謎
足で発掘する古代日本語
資料の海
一冊の本を求めて
古代語発掘の旅はつづく
念願の『大般若経音義』を追う
高山寺の冬の旅
経箱に詰っていたもの
〓風の下張りにあった古経巻
ついに完成した古点本の解読
仮名の祖先をさぐる
奇妙な片仮名
濁音符の起源をたどる
著者等紹介
築島裕[ツキシマヒロシ]
1925年東京世田谷に生まれる。1952年東京大学文学部大学院満期退学。中央大学助教授、東京大学助教授・教授、中央大学教授を歴任。1996年日本学士院会員。2011年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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さとうしん
11
タイトルのうち「発掘」に重点を置いたような内容。日本史における古文書の「発掘」のような営みが古代の国語学においても存在しているようである。著者が専門とするのが訓点資料ということで、ヲコト点の諸相や仮名の変化について話題にしており、「古代日本語」という言葉からイメージしたものとはかなり違っていたが、これはこれで面白い。2021/01/31
六点
8
本邦国文学の歴史は「その文献がどのように読まれていたか解らない」と、言うことから始まったのであるが、古代中世の人は「輸入した文献をどうやって日本語として読むか」と言う事に苦心惨憺してきた。その一つの回答として「ヲコト点」が発明されたのである。私達が「てにをは」と言っている助詞の基である。戦後直ぐから古刹名刹を訪問し、尖ったもので文字の周りにちょこんと付いたそれを記録する困難さとともに、濁音記入の成立、かな文字の起源など、テクストとしての日本語の歴史を辿る大家の情熱は門外漢であるぬこ田には驚くばかりの一冊だ2021/01/26
Go Extreme
3
古代の日本語 古点本の謎 足で発掘する古代日本語 資料の海 一冊の本を求めて 古代語発掘の旅はつづく 念願の『大般若経音義』を追う 高山寺の冬の旅 経箱に詰っていたのも 屏風の下張りにあった古経巻 ついに完成した古点本の解読 仮名の祖先をさぐる 奇妙な片仮名 濁音符の起源をたどる 古点本関係の主要文献 『古代日本語発掘』を読む 2021/05/13
takao
2
ふむ2021/07/22
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