出版社内容情報
中世の金沢文庫、豊臣秀次・徳川家康・近世大名や文人の収書、近代の安田文庫や好事家の収集と現代に到るその蔵書の歴史をたどる。
内容説明
中世の金沢文庫に始まり、豊臣秀次・徳川家康・近世大名や文人の収書、近代の安田文庫や好事家の収集と現代に到るその蔵書の歴史をたどる。多くのコレクションにかかわった、書誌学の第一人者による日本文化史の試み。
目次
第1部(金沢文庫の和漢典籍蒐集;金沢文庫散佚;関白秀次の典籍蒐集と金沢文庫;徳川家康の蒐集(駿河御文庫)
水戸光圀と前田綱紀の蒐書
脇坂安元と松平忠房の蒐書
江戸初・中期の蔵書家
江戸時代後半個人の蔵書
江戸時代後半諸侯の蔵書)
第2部(旧安田文庫のことなど;明治時代前半の蒐書;明治三十年頃の学儒・好事家の蒐書)
附録
著者等紹介
川瀬一馬[カワセカズマ]
1906年東京生まれ。東京文理科大学国語国文学科卒業。1939年『古活字版之研究』で帝国学士院賞、青山学院女子短期大学教授、文化財保護審議会専門委員、大東急記念文庫理事、五島美術館理事、阪本龍門文庫理事長、静岡英和女学院院長を歴任。1999年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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細川 カヲル
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江戸や更にその前の時代から遡り、どのような人物がどんな書籍を集めていたのか。その流れを丁寧な文体と共に追っていく1冊であり研究者の成果。書籍が散逸してしまったり他の人の手に渡ったりと時代の流れを追うにあたり避けられない諸行無常さもあるけれど、いつの時代も書籍とは知恵持つ者にとっての宿り木のようなものであるという共通概念も味わうことができた。 この本は1度他社から刊行され、それを踏まえるとかなり昔に書かれた書籍なのに、ここまで研究として情報収集ができるのかと記録の貯蓄の素晴らしさに圧巻されてしまった。2025/12/03




