出版社内容情報
日本列島をしばしば襲った飢饉。その度になぜ多くの人々が死なねばならなかったのか。発生の経緯やメカニズムを探り、民衆の生き残りをかけた行動を描き出す。食料を輸入に依存する現代日本に歴史から警鐘を鳴らす。
内容説明
日本列島をしばしば襲った飢饉。その度になぜ多くの人々が死なねばならなかったのか。発生の経緯やメカニズムを探り、民衆の生き残りをかけた行動を描き出す。食料を輸入に依存する現代日本に歴史から警鐘を鳴らす。
目次
序章 今、なぜ飢饉か
第1章 日本列島の飢饉史
第2章 飢饉のなかの民衆
第3章 凶作・飢饉のメカニズム
第4章 飢饉回避の社会システム
第5章 飢饉の歴史と現代
著者等紹介
菊池勇夫[キクチイサオ]
1950年青森県生まれ。1980年立教大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。現在、宮城学院女子大学名誉教授、東北芸術工科大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゃま坊
12
現代ではカロリー摂取が敵のような風潮がある。しかし飢饉の歴史が何度もあったことを忘れてはいけない。ニュースでは疫病流行とイナゴの大発生を報じている。気候変動、天変地異も心配だ。食糧自給率の低い日本。何でも海外に依存していると、この分野も危ない。2020/02/23
hal
9
主に飢饉に関して歴史をまとめた本。飢饉の時、東北では人肉まで食べたとか、放置された死体が・・・という話は聞いたことがあるが、恐ろしいです。明治になって、餓死者が減ったらしいですが、災害時に無事だった地方から援助を届けられるようになったのはありがたいことです。2019/09/27
Go Extreme
1
なぜ飢饉か 農業社会と飢饉: 文献初出の飢饉 採集狩猟時代の食料 水田稲作と飢饉 古代国家の賑給 中世社会の飢饉 飢饉を生き延びる 大規模飢饉の時代: 都市に流入する飢人 大規模飢饉の到来 近代の凶作と食料問題: 東北大凶作 米の植民地依存 米騒動と食料管理 飢饉のなかの民衆: この世の地獄 餓死と疫病死 人・馬を食う 餓死亡霊と供養 凶作・飢饉のメカニズム: 飢饉と市場経済 都市社会への影響 飢饉回避の社会システム: 生産現場の備え 身売りと奉公 飢人と施し 備荒貯蓄 飢饉の歴史と現代: 環境思想の系譜2024/09/27
n_aizawa
1
☆☆☆:『風雲児たち』にもポツポツ出てくる江戸時代の飢饉。どんな有様なのかを知りたくて、この本を手に取った。悲惨な話も多いが、一方で経験と知恵の力を感じる。商人の倫理の話も(160頁)。2020/08/04
Mmmmh
1
洋の東西を問わず、経済論を読んでいても『自然の摂理を越えた人間の営みを行うと痛いしっぺ返しを食らうこともあり、慎ましく暮らすべき』という論が出るあたり、真理に近いものがあるのだろう。 この図書にも同じような論が、宗教や過去の藩主の発言等から出ていた。2019/08/19
-
- 電子書籍
- いちばんやさしいキャッシュレス決済の教…