出版社内容情報
砂糖が普及する以前、甘い食物は貴重だった。古代から食されてきた栗・柿・みかん、年中行事と関わる饅頭・汁粉・柏餅、庶民に親しまれた飴、贈答品の和菓子、文明開化後の洋菓子など、人を惹きつける甘味の文化を描く。
内容説明
砂糖が普及する以前、甘い食物は貴重だった。古代から食されてきた栗・柿・みかん、年中行事と関わる饅頭・汁粉・柏餅、庶民に親しまれた飴、贈答品の和菓子、文明開化後の洋菓子など、人を惹きつける甘味の文化を描く。
目次
総論 甘味の魅力と食の文化
栗とトチ・どんぐり―木の実の食法
柿―甘味の確保
みかん―不老不死の果物
飴―甘味と薬用
饅頭と汁粉・善哉―小豆と餡
羊羮・蒸菓子・干菓子―菓子の彩り
粽と柏餅―葉包み食の伝承
カステラと菓子パン―オーブンで焼く菓子
著者等紹介
関沢まゆみ[セキザワマユミ]
1964年栃木県に生まれる。1988年筑波大学大学院地域研究研究科修士課程修了。現在、国立歴史民俗博物館教授・総合研究大学院大学教授、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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bapaksejahtera
2
吉川弘文館の「本の食文化」シリーズの最終巻。農文協の「日本の食生活全集」全47巻のような網羅的なものではなくメインな食分野について我が国古来の食物と外来食物相互に与えた影響と変遷を民俗学的視点から纏めたシリーズらしい。本巻は甘味を楽しみ我が国の食生活を最近まで支えて来た栗、団栗、橡の実からはじめ柿、蜜柑、「和菓子」等について、それぞれの専門家が述べる。最後に西洋食文化の受け入れについて、カステラからの叙述は斬新に思えた。既刊の「1食事と作法」をはじめ興味深いテーマが採り上げられている。順に読んでいきたい。2020/01/12