内容説明
現代の韓国・朝鮮問題の出発点「日韓併合」を、日韓両国の歴史事業の検討の中から浮び上らせる。原因を日本の侵略過程からだけでなく、「併合」当時の両国を取り巻く国際環境からも検討し、広い視野から事実を究明する。
目次
第1 朝鮮開国から日露戦争まで
第2 朝鮮保護政治の開始
第3 保護政治の変質
第4 日韓併合をめぐる国際関係
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しわじい
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105p 前期において伊藤は、新たに「文化政策」とよびうるものを推進した。それは、多額の資金を朝鮮に投与して産業基盤整備や教育振興などを実現し、保護政治が朝鮮の文明化に貢献しているという評価を、確立しようとするものであった。 →植民地ってのは、ただ収奪するだけのような気がする。お金をかけてその国が発展するような基盤を作っていくのもやっぱり植民地なんだろうか。2016/02/16
のとや書架
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日韓併合の経緯を、特に1904年からの統監政治期の分析から考察したのが本書。目まぐるしく変動する国際関係から、日韓併合が単に日中韓とロシアの中で為された訳ではなく、さまざまな背景が潜んでいたことを明示している。2012/01/04