内容説明
人口を抑制しながら、生活水準を向上させていった江戸時代の日本。限られた資源を有効活用し、森林を育成、環境にやさしい成熟した社会を実現させた。リサイクルなど、現在にも通じる地球との共存を探った先見的名著。
目次
プロローグ 二十一世紀を読むヒントは江戸時代にあり
第1章 文明史における江戸時代
第2章 成長と開発のメカニズム
第3章 災害見本市のような時代
第4章 動物受難のとき
第5章 開発と産業発展
第6章 疫病と都市の環境史
エピローグ 静止人口へのソフト・ランディング
著者等紹介
鬼頭宏[キトウヒロシ]
1947年静岡県生まれ。慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程単位取得。慶應義塾高等学校教諭を経て、上智大学経済学部教授。この間、同大学院地球環境学研究科教授、地球環境研究所所長を兼任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マウンテンゴリラ
1
本書に言われるように、江戸時代がほぼ完璧な循環型社会が形成された時代であったということは、よく耳にして来た。一方でこの時代は、総じて寒冷化による飢饉が多発する時代でもあり、食糧生産やエネルギー供給(森林資源)の限界に伴う、人口の停滞期(よく言えば安定期)であったこと等、再生可能エネルギーに全面依存する社会の限界が示されているという面でも、社会と環境というテーマを多角的に捉えており、歴史を振り返ることが現在を考える上での必須事項であることを強く意識させる良書であると感じた。また、政治と庶民の関係につ→(2)2024/04/25
Book Lover Mr.Garakuta
0
面白い、そうなんだと思った2018/07/14