内容説明
人間に歴史があるなら犬にも歴史がある。縄文犬の登場、記紀神話と白い犬、平安京の犬、中世の犬追物ブーム、南蛮犬の渡来、犬の超能力、狂犬病など、様々なエピソードで綴った、犬と人との一万年に及ぶ交流史を復刊。
目次
第1章 日本史への犬の登場
第2章 白い犬の幻想
第3章 平安京の犬のいる風景
第4章 犬と中世の武家社会
第5章 海外からやってきた犬
第6章 鷹狩をめぐる犬たちの明暗
第7章 犬公方と江戸の犬
第8章 犬を食う人、人を食う犬
第9章 犬の霊力・呪力・超能力
第10章 狂犬病は犬と人の共通の敵
第11章 消滅しかけた日本の犬の歴史
補論
著者等紹介
谷口研語[タニグチケンゴ]
1950年岐阜県に生まれる。法政大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得。現在、法政大学兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ruruti
8
「日本人は、犬種を作り出したことがないので、見かけで犬を選んでしまう」という講演を聴いたばかりで、この本を発見。日本人と犬の関わりをいろいろな文献から抜き出している。文献や歴史用語が今ひとつ分かり辛かったが、今が一番「お犬様」だと分かった。関わり方は、時代と共に変わったが、犬は、やはり人と共に生きる生き物と思う。2013/08/31
くまくま
5
日本史の中で犬といえば生類憐みの令が一番に挙がるのではないだろうか。現代と同じように広く愛されている面を思い浮かべるが、現実には食べて、食べられる関係だったり、呪詛に使ったり、様々な側面で深く我々とつながっていたことが分かる。2019/09/10
ハヤブサの竜
4
けっこう邪険に扱われてる犬。たいへんだわん2014/08/27
まさ影
3
江戸時代までの日本の犬は「ありのままの犬」だった!上質な歴史エッセイ。2014/08/31
ホンドテン
2
図書館で、戌年だから。日本における人間と犬との付き合いを網羅的に平易に描いた通史。2018/12/29