内容説明
飛鳥の朝廷で専権をふるった蘇我氏は、古代国家建設に大きな役割を果たした。推古朝・大化改新など、画期における動向を多角的に追究。かつて逆臣とされた蘇我氏を視点に、「古代国家」の実像を浮き彫りにした名書。
目次
1 古代国家と蘇我氏
2 蘇我氏の出自と発祥地
3 蘇我氏の発展
4 渡来人と蘇我氏
5 蘇我氏の同族
6 馬子と聖徳太子
7 蘇我本宗家の滅亡と大化改新
8 壬申の乱と蘇我氏
9 河内飛鳥を歩く
著者等紹介
黛弘道[マユズミヒロミチ]
1930年群馬県に生まれる。1958年東京大学大学院博士課程単位取得退学。学習院大学教授などを歴任、文学博士。2010年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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春
4
普段、小説ばかり読んでいる私にはこの学術書はいささか難しすぎた。少なくとも古代史初心者が読む本では無いのかも知れない。2014/02/27
マウンテンゴリラ
0
最近、居住地である大阪からのアクセスの容易さと、都会の喧騒から離れた静謐さ、風景の素晴らしさに魅せられて、奈良の地をよく訪れるが、そのメルクマールとしての古代の遺跡にも惹かれるものがある。本書は、そんな奈良の歴史のなかでも飛鳥時代と呼ばれる時代の蘇我氏を中心とした歴史書である。学生時代までの漠然とした歴史認識では、蘇我氏と言えば、天皇を中心とした正史時代の始まり、の言わば切っ掛けとしての大化の改新で悪役として取りあげられる氏族という程度のものであった。実際には、それほど単純なものでもなく、また、→(2)2024/05/31