内容説明
「歩いて学ぶ歴史」を提唱しその実践を訴え続けた著者が、埋もれていた中世の道を実際の踏査。歩いてはじめて見えてきた信仰・交通・流通に関わる中世の人々や社会の姿を描き、地域に根差した歴史を学ぶ面白さを説く。
目次
1 武士団と長者伝説(武士団の成長;辺境の開発と長者伝説)
2 港津と交通(初期中世社会史の一齣―産業と交通をめぐって;播磨国福泊と安東蓮聖;神崎川の河口における港の発達)
3 神仏と結界(中世山村における神と仏―近江国葛川明王院領について;八天石蔵が物語る結界―「聖の住所」勝尾寺の山論;「当山歴代」にみる中世の須磨寺;高尾と栂尾;湖西の荘園と杣山―摂関家領河上荘など;仏師弁忠と塩小路櫛笥の地)
4 熊野詣と社寺参詣(院政期熊野詣とその周辺;熊野詣と京の熊野社―後白河院と今熊野;平安帰属の社寺参詣)
5 わたしの古道遍歴
付 平戸島志々伎山のこと
著者等紹介
戸田芳実[トダヨシミ]
1929年東京都に生まれる。1955年京都大学文学部史学科卒業。1960年京都大学大学院博士課程単位取得。神戸女子薬科大学助教授、東京都立大学助教授、神戸大学教授、神戸女子大学教授などを歴任。1991年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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