内容説明
戊辰戦争の本質を「絶対主義形成の二つの途の戦争」と規定し、天皇制と大君制(徳川)の対立を幕末段階から説き起こすことによって鮮明にした。戦争を三つの段階に分けて詳述し、戊辰戦争論の克服をめざした名著。
目次
第1章 戊辰戦争前史(薩長両藩の自立態勢;倒幕勢力の結成;大君主制絶対主義をめざす幕府;幕長開戦冬至の内外情勢;幕府と倒幕勢力の「冷戦」)
第2章 天皇政権と徳川政権の争覇戦(挙兵討幕と大政奉還;天皇政権と徳川政権の対峙;鳥羽伏見戦争と天皇政権の安定;徳川政権の消滅;徳川氏処分の完遂)
第3章 奥羽・北越の戦局(奥羽諸藩の連合;北越戦局の推移;奥羽戦局の進展;会津攻略ろその後)
第4章 蝦夷動乱(蝦夷動乱の発生と交戦団体権問題;局外中立撤廃の過程;攘夷動乱の鎮定)
著者等紹介
石井孝[イシイタカシ]
1909年東京都に生まれる。1933年東京大学文学部国史学科卒業。大阪大学教授、横浜市立大学教授、東北大学教授、津田塾大学教授などを歴任。文学博士。1996年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。