出版社内容情報
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内容説明
日本が経験した未曾有の大転換期=南北朝時代。二つの朝廷と複雑な勢力抗争が絡んだ動乱はなぜ全国に広がり、半世紀以上に及んだのか。個性豊かな人物像とその時代に迫り、南朝が大きく顕彰された近代史にも言及する。
目次
南北朝の動乱とは何か―プロローグ
1 内乱の時代の到来
2 元弘・建武の争乱と南北朝の動乱
3 観応の擾乱
4 南北合体へのみちすじ
5 国内の統一と対外関係の変貌
喧噪のあとに エピローグ
著者等紹介
森茂暁[モリシゲアキ]
1949年長崎県生まれ。1972年九州大学文学部国史学科卒業。1975年九州大学大学院文学研究科博士課程中途退学。1985年文学博士(九州大学)。福岡大学人文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
孤独な読書人
10
南北朝の内乱の推移そのものについてはあまり記述がない。2012/09/27
河童
4
武家による支配を面白く思わない朝廷・公家。朝廷の権威を利用して勢力を拡大したい武家。そして北朝・南朝に分裂した王朝。朝廷は朝廷で皇位の継承に奔走してるし、武家はそれぞれ家徳を主張して合戦に励んじゃう。なんだか殺伐とした時代がありましたな。60年ほどの間に幾人の犠牲者がでたのだろうか?南北朝時代の合戦の多さには驚愕します。 2018/03/17
印度 洋一郎
4
南北朝の動乱を、長いスパン、広い視野で分析しているので、読後感はやや薄味か。敵味方が何度も離合集散するから、源平みたいに二大勢力間の争いという図式には馴染まないというのもあって、読み進む内に、あれ?って感じになることも。悪党やバサラは、中世人のような神仏への畏怖も薄く、尊王意識も無い、新時代の人間だったらしい。当時の人達からしたら、とんでもない連中に見えたはずで、「異常な奴ら」というニュアンスを含む、悪党やバサラの呼び名にもその違和感が伺える。でも、そういう価値観が、やがて戦国の下剋上に繋がっていく。2011/03/12
ryu
2
表紙に肖像使ってるのに、後醍醐天皇に言及しているところ薄いなーΣ( ̄□ ̄; 筆者のアプローチが社会的なうねりが南北朝の動乱を引き起こしたというものである以上(あと紙幅の都合)仕方ないかもですが、そしたら別の表紙使ってもよかったよね…いやまぁ、小さいこだわりなんですが。2011/02/27
ohmi_jin
1
内容は大変面白いが、なんか九州のことをえらく持ち上げるな〜と思ったら著者が長崎出身で福岡大学の教授だった。2019/06/02