歴史文化セレクション
王朝貴族の病状診断

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  • サイズ B6判/ページ数 249,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784642063005
  • NDC分類 490.21
  • Cコード C1321

内容説明

平安時代の文学・日記等に記されている病気を詳細に解説するとともに、冷泉・花山・三条天皇の病状、また藤原道長・実資等多くの公卿の病状を現代医学にあてはめて的確に診断する。王朝貴族の実生活にメスを入れた異色作。

目次

1 疾病の解説(日記物語と疾病;仮名書状と疾病)
2 病状の診断(歴代天皇の病状;王朝貴族の病状)

著者等紹介

服部敏郎[ハットリトシロウ]
1906年岐阜県に生まれる。1932年名古屋医科大学卒業。元山下病院長、医学博士、文学博士。1992年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遊未

6
糖尿病が非常に多いが、西洋と違って痛風がないのは基本的に肉食ではないからでしょうか。薬の記述は多いのですが、むしろ、藤原実資のように医学にも関心を持っていた人がどのような食事をしていたか興味があるところです。問題の冷泉天皇、花山天皇は政治的事情が大きく文献からでは読み解けないのが残念です。2017/07/17

siomin

3
平安時代の日記や歴史書の記述を分析し,貴族がどのような病気に罹っていたかを分析した書.栄耀栄華を誇った藤原氏はその裏では権謀術数の中に身を置き,天皇はほぼお飾り,高ストレスの中で生きており身体が蝕まれていたようで,優雅とは程遠い生活だったよう.また,当時の医学では病状診断にも限界があり,物怪や鬼の仕業としているものが多いのも特筆すべきところ. 初版は1975年と古く,「平安時代でも藤原実資など80代まで生きた貴族もいたが,現在の日本で80代はまれ」とあり,昨今の高齢社会を考えると隔世の感もあります.2016/10/08

紫暗

3
日記に書き残されている病状をもとに平安時代の貴族たちがどんな病気にかかり、どんな治療をしていたかを検証している本です。有名なあの藤原道長が実はあらゆる病気を併発している状態だったとか、興味深い話が満載です。古典が元にあるので情報自体も古びた感じはなく、易しい記述と一覧でわかりやすく解説されていました。2014/10/29

ひろただでござる

2
~『藤原時代に「もののけ」が一般に信じられたのは、医学知識の欠如はもとよりの事ながら、当時の人々の性格が弱く、感傷的であったがためであり~云々』なんて文章を読んでこの先読み進めようか迷ってしまった。う~ん………なんだかなぁ………2015/07/07

れじーな

2
医療の専門的なことは素人の私には難しく、なかなか理解できない部分もありましたが、丁寧に当時の日記や物語から拾い上げた病気の数々を診察しています。何がどう違うのか良く分からなかった感冒と流感の分類が一応の線引きがあるのだと分かって納得しました。それにしても風邪を引いて、寒いときには更に冷やす、熱いときには更に暖める、という当時の治療方法を読んだ時には、思わず突っ込みを入れたくなりました(笑)

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