人と動物の日本史〈4〉信仰のなかの動物たち

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  • サイズ B6判/ページ数 259p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784642062787
  • NDC分類 210
  • Cコード C1321

出版社内容情報

★朝日新聞 2009.6.14 読書面で紹介されました!
 評者:石上英一氏(東京大学教授)

内容説明

神話や伝承の中を躍動し、信仰の対象となった動物たち。彼らに対する日本人のまなざしは、歴史の中でどう変化したのか。アニミズム、殺生や動物供養などを再検討し、宗教・信仰の視点から動物との向き合い方を問う。

目次

信仰のなかの動物たち
1 動物をめぐるイメージと信仰(神話のなかの人と動物―西のワニと東のサケと;伝承と俗信のなかの動物)
2 神仏と動物(神となった動物;仏教が教えた動物観;近代日本の戦没軍馬祭祀;動物がもたらす禍福―占い、呪い、祟り、憑き物)
3 動物たちの生と死(不殺生の教えと現代の環境問題;動物の権利とアニミズムの復権;動物食と動物供養)

著者等紹介

中村生雄[ナカムライクオ]
1946年静岡県に生れる。1969年京都大学文学部卒業。現在、学習院大学文学部教授

三浦佑之[ミウラスケユキ]
1946年三重県に生れる。1975年成城大学大学院文学研究科修了。現在、立正大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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カマキリが枝のどこに卵を産み付けるかで占う雪予想。ツバメが低く飛ぶと雨。俗信だし、低く飛ぶと雨なのは虫が低いところを飛ぶから当たり前って結論づけていたけれど、それはそれでいいんじゃないのかな-。三峯神社の御眷属様。ランドセルのような木製の箱にはいった何かを一年ごとに世話をし、集落で順繰りにまわす。…普通に怖い。仏教の教えの「不殺生戒」のキモは「みだりに」という言葉。この世で誰が他人の命を傷つけずに生きていけるだろうか。「みだりに」他を傷つけないこと。それ以上を求めるのは傲慢だよなあと確かに思うのであった。2017/09/10

すのう@中四国読メの会コミュ参加中

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日本における動物の観念を世界と比較しながら浮き彫りにしていた。アニマル・ライツにしろアニマルセラピーニシロ、西洋社会に由来する思想であり実践であることを知り、問題に対するもやもや感は、このような自己の観念と矛盾するが故なのだと知ることが出来た。2012/05/15

未来来

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古代から現代に至るまでの日本人の動物観とその背景について、様々な切り口から各執筆者の論が繰り広げられています。日本人は古来自然と共生する価値観を持っていたと言われる事がありますが、実際には祟りへの畏れや殺生の罪悪感が日本人の動物への態度に大きく反映されていたようです。更に地域によってその反映の仕方に違いがあり、時代が移るにつれて意味付けが変わって来ます。キリスト教的動物観との世界観との比較も多少あります。日本人の倫理観は心掛け的なものかもしれません。《大学図書館》2009/07/24

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