出版社内容情報
古代国家による支配の鍵となった存在が、地域に根ざした勢力をもつ豪族だった。彼らは貴族化せずに地方に定住し、天皇から郡司に任命されて地方支配を担う一方で、行基ら僧侶と結びつき、民衆を集めて治水・架橋事業を展開した。郡司を輩出する氏族の構成と規模、地域における影響力や僧侶との関係を分析し、地方豪族と地域社会の姿を描き出す。
内容説明
地域に根ざした勢力をもつ豪族は、天皇から郡司に任命されて地方支配を担う一方、行基ら僧侶とともに民衆を集め治水・架橋事業を展開した。郡司を輩出する氏族の構成や影響力、僧侶との関係から、古代社会の姿を描く。
目次
土臭き「地方豪族」―プロローグ
郡司と天皇(郡司という官人;郡司を任用する ほか)
郡司層と地方豪族(郡司の交替と郡司層;地方豪族と官職・地位 ほか)
郡司層の内実(既多寺知識経の知識;知識の具体相 ほか)
地方豪族と古代社会(行基の足跡;鶴田池の風景 ほか)
古代の地方豪族―エピローグ
著者等紹介
磐下徹[イワシタトオル]
1980年、京都府に生まれる。現在、大阪公立大学文学研究院准教授、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ナタネ油
3
副題の「地方豪族と古代国家」の方が内容に近い印象。「郡司と天皇」については著者博論本を読むべきか。2023/02/27
rk_13222
2
律令制の理念とそれを行う地方行政の実態を知れて良い勉強になった。 後、僧侶が様々な階層の仲介や知識の共有をしていたというのも興味深く拝読し、またそれらが行政を行う上での実行力にも繋がっていたというのもよく分かる本です。 2023/04/10
ナオ
0
分かりやすかった。郡司がなぜ頻繁に交替するのか。地域社会の権力構造がどうなっているのか。律令国家の対応の仕方など。色々ヒントをもらった。2024/11/28
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