出版社内容情報
前方後円墳だけでは語れない東京の古代―プロローグ/都心部の古墳を探る(東京の古墳をよみ解くために/東京タワー裾に眠る前方後円墳/多彩な顔をもつ田園調布古墳群)/多摩地方の古墳を探る(多摩の地域首長墓の動向/特色ある西多摩の群集墳/多摩川流域にみる古墳の階層性)/東京の横穴墓を探る(東京の横穴墓調査・研究小史/多摩川下流域の横穴墓/多摩川中・上流域の横穴墓/横穴墓の変遷と被葬者)/墳墓からみた地域社会の変容(威信財の受容と地域統合/古代武蔵野の開発と墳墓)/墳墓が語る人と文化の交流―エピローグ
内容説明
都心から多摩地域を含む古代武蔵野には、多様な古墳墓が存在した。都心や多摩川流域に築かれた墳墓の変遷を探る。石室墳や横穴墓の構造・副葬品・埋葬の実態から、造墓集団の性格や地域社会の変容・文化の交流に迫る。
目次
前方後円墳だけでは語れない東京の古代―プロローグ
都心部の古墳を探る
多摩地方の古墳を探る
東京の横穴墓を探る
墳墓からみた地域社会の変容
墳墓が語る人と文化の交流―エピローグ
著者等紹介
松崎元樹[マツザキモトキ]
1958年、東京都に生まれる。1983年、國學院大學大学院文学研究科博士課程前期修了。現在、公益財団法人東京都スポーツ文化事業団東京都埋蔵文化財センター調査課課長、桜美林大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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なおこっか
3
引き続き東京の古墳の話。『東京の古墳を歩く』は正にガイドブックだけれど、こちらは学術的な深堀りの本。地味な横穴古墳の分布から7世紀頃に多摩川沿いの各集落へ、西権力の影響が及んだ過程を解き明かす。副葬品の焼物は、埼玉鴻巣の方に工房があり、東京にももたらされたらしい。静岡と東京の古墳の類似については、馬の飼育、牧のため行き来があったのではと著者は推測する。文化の伝播と人の往来移動に興味があるので、これらの話は面白かった。女性だけが埋葬された古墳もあるとか。女性リーダーが居た?2023/01/24
もるーのれ
2
東京都内にこんなに古墳や横穴墓が残っていたことに驚き。特に多摩川流域とか。前方後円墳以外の古墳に目を向けると、地域毎の特徴が如実に現れるし、他地域との共通性も分かって面白いし、古墳の被葬者像なども興味深い。2022/12/12
とりもり
2
東京にこんなに古墳があるとは知らなかった。「古墳」と銘打たれているが、半分以上は横穴墓についての記述。横穴墓といえば吉見百穴が有名だけど、都内にもこんなにあったとは…。もっとも、道路工事やニュータウン開発の際に発見され、調査後に破壊されているものも多く、どの程度現存しているのだろう。家族単位で埋葬されていると思われる墓から、地方豪族を埋葬したと思われる墓まで多様性があるのも特色。火葬が普及するとともに古墳が消えていったようだが、土葬が残っていた地域もあったはずなので、その辺の関係も知りたい。★★★☆☆2022/12/10
takao
2
ふむ2022/09/04
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