出版社内容情報
霊場寺院の中世―プロローグ/霊場を知る(立石寺の概要と画期/立石寺の発達と画期/山寺立石寺景観の時空/立石寺来訪)/霊場を定める(古代の立石寺/街道と立石寺)/霊場に参り納める(三回にわたる入定窟の調査/その後の研究と成果/如法経所碑と経塚/中世の納骨と信仰/中世から近世の納骨と供養/立石寺と中世石造物)/霊場復興(一相坊円海の時代/法灯の帰還―円海と月蔵坊祐増/法灯の返還―円海と正覚院豪盛/円海と最上義光の関係、鳥居忠政との確執)/今を生きる寺―エピローグ
内容説明
慈覚大師円仁の開創と伝わる山寺立石寺。その全貌を、絵図や古文書、石造物などのモノ資料から分析。比叡山延暦寺や最上氏との関係にもふれ、信仰の形と背景を解明。霊場を切り口に、地域の中世史の再構築を試みる。
目次
霊場寺院の中世―プロローグ
霊場を知る
霊場を定める
霊場に参り納める
霊場復興
今を生きる寺―エピローグ
著者等紹介
山口博之[ヤマグチヒロユキ]
1956年、山形県に生まれる。1980年、山形大学教育学部卒業。2006年、東北大学大学院文学研究科博士後期課程修了、博士(文学)。山形県立博物館学芸専門員を経て、東北学院大学東北文化研究所客員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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金吾
25
日本のお寺の中でもかなり好きなお寺ですが、それは雰囲気や景色の話であり、歴史や逸話は知らなかったので興味深く読めました。特に中世石造物や法灯の話は良かったです。2023/04/11
Minamihama
14
数度訪れた山寺、知らない事ばかりだった。 2023/09/04
アメヲトコ
8
21年4月刊。山寺として知られる山形県の立石寺の歴史を古代から近世初頭まで概説した一冊。文体は良くも悪くも朴訥な感じで、著者の真面目さが伝わります。最上川を介しての日本海とのつながりという視点から見るとなぜこの場所に重要な霊場ができたのかがよくわかります。16世紀の戦乱で比叡山から分灯していた「不滅の法灯」が消えてしまい、再度叡山から分けてもらったところ、今度は信長の焼き討ちで叡山の灯が消え、立石寺に分けていた灯によってつなぐことができたという話が面白い。2021/07/30
takao
2
ふむ2021/06/07
零水亭
2
(2005年から2010年にかけて5回、山手に参拝しました)その頃、購入しました。