出版社内容情報
高度成長期の小説は同時代をどう捉えていたか。伊藤整らの作品を経済の観点から読み解き、現代の鏡としての高度成長に迫る初の試み。
内容説明
高度成長期の小説は、同時代をどう捉えていたのか。産業構造と労働、近代家族、統治システムの三つに焦点を絞り、伊藤整、庄野潤三、石川達三らの作品を経済という観点から読み解き、現代の鏡としての高度成長に迫る。
目次
高度成長の光と影―プロローグ
「戦後文学」論争の射程
重化学工業化と仕事の現場
都市化・地域開発と家族の変容
五五年体制と統治システム
現代の座標軸としての高度成長―エピローグ
著者等紹介
伊藤正直[イトウマサナオ]
1948年、愛知県に生まれる。1976年、東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学、経済学博士。現在、大妻女子大学学長、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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川越読書旅団
29
高度経済成長に伴い刊行された経済、及び経済関連小説を時系列的に紹介。佐木、黒井、中里先生の作品や、62歳の若さでこの世を去ったニュースステーションでもお馴染みだった立松和平先生の作品と、昨今人気の池井戸、橘、黒木先生の作品とは異なる視点で描かれた作品群のオンパレードでプチ興奮。そして、早速神保町へ。2021/06/13
みを
2
あんまり面白くない 2025/05/17
らんちあ
1
試みは面白いのだが、いかんせん引用が多すぎて、筆者の視点、論点がどこにあるのか、掴めない。2021/05/24