出版社内容情報
中世人は富や健康、呪咀の願望成就を求め、寺社は期待に応えて祈りを提供した。人々は神仏にいかに依存し、どう利用したか。社会に広がる祈りにまつわる情報網、僧侶による宗教暴力の正当化、民衆支配のための政治と宗教の連動などを探り、祈り観にみる世俗と宗教界のズレや、人々と神仏の関係を解明。現代の「無宗教」を考える手掛りを提示する。
内容説明
中世人は富や健康、呪咀などの願望成就を求め、寺社は期待に応えて祈りを提供した。人々は神仏にいかに依存し、どう利用したか。期待と実際とのズレから民衆の内面に迫り、現代の「無宗教」を考える手掛りを提示する。
目次
現世利益を願う―プロローグ
中世人の祈り(「富と寿」のために;彗星を消す祈り;祈りのデータベース)
神仏と中世人のパワーバランス(恐るべき神仏;形式的に神仏の罰を恐れる;生活と宗教の衝突)
正当性を得るために(万人のために祈る;遠い祈り、近い祈り)
祈りとは何か―エピローグ
著者等紹介
衣川仁[キヌガワサトシ]
1971年、京都府に生まれる。1993年、京都大学文学部史学科卒業。1998年、京都大学大学院文学研究科博士後期課程国史学専攻研究指導認定退学。現在、徳島大学総合科学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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