内容説明
国技大相撲を司り、神事と結びつける役割を果たす行司。その起源・歴史、土俵上の所作、装束、位階や名前、土俵外の裏方の仕事等々、一般にはあまり知られていない興味ある話題を満載する。大相撲観戦の楽しみが倍増。
目次
相撲を仕切るもの―プロローグ
行司の仕組みと仕事
行司の作法
行司の装束と持ち物
土俵祭りと祝詞
行司の触れごとと掛け声
行司名
著者等紹介
根間弘海[ネマヒロミ]
1943年、沖縄県に生まれる。1968年、米国バーモント州聖マイケル大学大学院(英語教授法修士号)。1974年、ハワイ大学大学院(言語学博士課程単位取得満期退学、修士号)。現在、専修大学経営学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐藤丈宗
3
見慣れた光景も「言われてみれば!」で新しい発見がある。土俵の「名脇役」である行司のアレコレをまとめあげた一冊。その歴史、所作、衣装、普段の仕事等々…相撲を観ていれば、いつも目にしているはずなのに「言われてみれば」行司のアレコレは案外知らない。この本を読んだあと、相撲を観る楽しみ方が増えるはず。ちなみに本書の著者の専門は「英語の発音」。そう、著者自身も好角家のひとりなのである(他にも相撲関連の「専門」著作あり)。だからこそ書けた本かもしれない。2016/11/15
なかなまり
3
大相撲を見に行ってみようと思い立ち、勉強の為に図書館で探した所出会った本。私は土俵で「ハッケヨイ、残った」と言っている人を行司と呼ぶことすら知らなかった。土俵上だけでなく裏方の仕事も沢山していることや、所作、掛け声、持ち物、名前の付け方など行司の世界を知ることができて良かった。文書化されていないことも多くわからないこともまだまだあるみたいだけど、錦絵から判断したり、本職は違うのにすごい。2014/01/19
石橋
1
衝撃のマニアック度、細かすぎる。どんな相撲好きでも大抵途中で飽きるはず。挿入の図画もあまり必要性を感じず、せめて衣装のくだりでは今の行司の姿を載っけてくれても良かったのでは思った。たとえば行司が懸賞金を渡す時の懸賞金の向きがどうしても気になるとかいう人だけに読む価値あり。2011/12/21
転天堂
0
大相撲を見始めて30年以上経つが、意外と行司の衣装や所作について知らないことが多いと気付かされた。昔木村松翁が戦後に明治の大相撲について語った記事を読んだことがあるが、引退した歴代の庄之助親方の話は大変貴重だと思われる。2022/09/01