感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
72
人の暮らしと夜など、昼と夜が古代にどのような習わしと関連していたかがわかる。 夜は怖いという印象は今と同じなのだろうか。2014/06/08
(haro-n)
59
古代、夜は妖怪や鬼・神仏・霊が出現する世界、昼は人間が統べる秩序ある世界という区分は、広く知られている話で目新しくはないかも知れません。しかし、様々な史料から具体例を各々確認でき面白かったです。又、朝や夕といった昼夜の境となる時間帯についても丁寧に考察していました。昼が、律令制度が広まり天皇の支配する秩序の世界として認識されるようになるに伴い、神も夜ではなく昼の祭りで祀られるようになったことが確認できました。漏刻という水時計が、天皇の支配が時間にも及んでいた証として説明されていたのが興味深かったです。2017/10/16
佐倉
9
続日本紀や今昔物語集では時間について昼夜朝暮という表現が見られるという。昼は人間が管理できる時間。しかし夕方から夜には鬼や神が示現し始め、朝にはその結果を目の当たりにさせられる…そんな古代人の時間感覚を今昔物語集を中心に分析していく。記録される怪異には音や匂いが多い、常陸国風土記の神に献じられる布を暗闇の中で織る儀式がある、鬼や盗賊は夜に活動するが、武士もまた夜に活動できる存在として奇異な目で見られていた(明尊僧正を送る語)、盗賊のみならず貴族や一般人も京都に入る際は夜を待つなど面白い話が多くあった。2024/09/08
NOBU
8
大都会ではなくとも、ある程度の都市部に暮らしていると、夜の本当の暗さ、怖しさを実感することはない。それにより夜は妖しい魅力を失った。現代人の心性は古代より退化しているのかもしれない。時間論や「みえない歴史」は興味深い、今後の発表に期待したい。 2011/03/14
水無月十六(ニール・フィレル)
6
古代日本の昼と夜の考え方をまとめた本。夜は昼に起こりえない事が起こり、朝とともにそれが明るみに出る。橋は異界との境界。夜討ちの考え方など興味深い内容が多かった。文字が大きく、説明があまり詳しくないところもあるので、掘り下げる必要がありそう。2015/10/15
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