歴史文化ライブラリー
鬼の復権

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  • サイズ B6判/ページ数 208p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784642055727
  • NDC分類 387
  • Cコード C0320

内容説明

鬼はどこからやってきたのか。中国や日本の「鬼やらい」や、祭りに登場する「鬼の杖」など、様々な時代や地方の鬼の姿を多くの写真とともに紹介する。現代人が忘れ去った“他界”との関係を明らかにする鬼の民俗誌。

目次

鬼の現像を求めて―プロローグ
追儺の鬼
鬼の杖と宝物
中世の神と鬼
タマの去来と季節風
原始・古代の霊的存在
死者と生者の世界―エピローグ

著者等紹介

萩原秀三郎[ハギワラヒデサブロウ]
1933年、東京都に生まれる。1957年、東京教育大学日本史学科卒業。現在、国際日本文化研究センター共同研究員、民俗芸能学会評議員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

姉勤

42
この世から隠れている存在、隠(お)ぬから転じ”鬼”。ツノの生えた虎皮パンツのそれに至るまでには、天寿を全うできなかった不幸な死者。恨めし亡者のイメージは大陸から借りながらも、縄文から続く先祖神から、能の神や亡霊へと折衷し、件の鬼の姿に円環せず、日本神話や民俗学の広範囲に放散する。彼らの示現を待たずとも波長が同調すれば、感応できるのかもしれない。2019/03/07

わ!

7
鬼の本まとめ読みの第五弾「鬼の復権」です(ちなみに「あとがき」には少しヒントが書かれているものの、私にはこのタイトルの「復権」の意味が最後までわかりませんでした)。この本も、先の四冊とはまたまた手法が異なります。先の四冊に比べて、かなり広い範囲での考察となっています。まず分野が民俗学だけにとどまらず、文化人類学や考古学にもおよんでいますし、最後の章などは、縄文時代の信仰にまで迫っています。ただし、そんな意味では、鬼がほったらかしになっている箇所もあります。とはいえ、新たな話が多くて楽しかったのも確かです。2024/06/13

でね

4
鬼形獣元ネタ本と睨んでいる本。乾の方角から鬼が来るというのも面白い話。鬼はただ強い妖怪という意味ではなく、死者の世界を含めた異界の存在という点はキチッと押さえておきたい。2019/07/17

mimm

3
大陸から流れ着き、宗教や観念としての鬼の出現。 芸能を含め、いろいろと書かれておりました…が。 今ひとつよく分からないというか入ってこないというか、久々に読み進めるのに苦労した一冊。 教科書読んでるみたい。 後半、鬼どこ行った~と思う節も。 好きな方には申し訳ないです。読み手の力量不足なのでご容赦のほどを。2017/05/24

長岡崇

2
鬼が姿形あるものとして表現される昨今であるが、形を持つことで異界としてのカミではなくなり、現代人は鬼を畏敬することがない。そこで本書では現代において失墜した鬼の復権を目論見、鬼の原初を探る。現代から古代への筋書きを辿ることで、現代において忘れ去られた鬼との関係を見出すことができる。2019/08/09

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