内容説明
江戸時代中期の萩藩主。兄の死後11歳で長府藩主の座に就き、さらに萩藩主として藩政改革を断行。検地で得た増収分を別途会計として保管・運営する「撫育方」を設け、干拓・製糖などの事業を推進。後世、維新動乱期の長州藩軍資金ともなる資銀を、豊富に蓄える基礎を築いた名君と謳われた。萩藩「中興の祖」の事績と実像を描く、初の本格的伝記。
目次
第1 長府藩主毛利匡敬
第2 萩藩主毛利重就
第3 藩政改革と検地
第4 撫育方の設置
第5 産業の開発と統制
第6 教学の刷新と編集事業
第7 建築と風流
第8 大殿重就の死と評価
著者等紹介
小川国治[オガワクニハル]
1936年生まれ。1966年広島大学大学院文学研究科修士課程修了。1968年広島大学大学院文学研究科博士課程(国史学専攻)退学。山口大学教育学部教授、広島大学総合科学部教授を経て、現在、東亜大学大学院教授・山口大学名誉教授
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感想・レビュー
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長府藩主毛利匡敬: 長府毛利氏 誕生と兄弟 長府毛利家の相続 結婚と子供 萩藩主毛利重就: 宗家の家督相続 世子擁立問題の紛糾 藩政改革と検地: 財政の窮乏 高洲就忠の登用 藩政改革の開始 地方巧者の抜擢 検地の実施 撫育方の設置: 撫育方仕法と運用・御手置銀 港町の開発と越荷方 産業の開発と統制: 塩田・石炭開発 精糖業の育成 山代請紙制の再建 教学の刷新と編集事業: 明倫館の刷新 越氏塾の整備・拡充 建築と風流: 天守の修築 三田尻御殿の建設 大殿重就の死と評価: 引退と死 重就への批判 名君像の形成2024/09/14