内容説明
明治第一の才子、桜痴=福地源一郎。立身出世の梯子に乗れば、何にでもなれたであろうが、自ら才を恃んで新聞記者となり、立憲帝政党を結成、好んで政府の味方となって憎まれる。政府に見放されて文学の世界に入り、さらに新しい歌舞伎の旗風を一時に風靡した。しかもその晩途は極めて粛条、その才の豊かさに三宅雪嶺をして三嘆せしめた。世に容られぬ才人の再評価。
目次
第1 明治以前の福地桜痴(長崎時代;江戸に出ず;徳川幕府に仕える)
第2 明治以後の福地桜痴(明治初年の桜痴;東京日日新聞時代)
附録第1 文学者としての福地桜痴
附録第2 批評2篇
附録第3 桜痴居士福地君紀功碑
略年譜
感想・レビュー
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Mr.deep
3
知の巨人って評判の割には著作や伝記をあんま見ないなあ、よっぽど嫌われてんのかなあと想像してたら、思ってた以上にアカン人やった。そら後世で顕彰される訳ないわ2019/02/17
rbyawa
2
j119、前になにかの本で大阪毎日新聞の社長と並べられて毛並みの良さに触れられていたが、若干思ったより偉かった、東京日日新聞って御用新聞じゃなくて福地源一郎がもともと元勲と同じ政治グループだったのね…またなんで当時の新聞に飛び込んだのかすらわからない…。それと視察団がフランスにいた頃に演劇指南を受けていたのが歌舞伎に関わった理由と知って納得、明治入った頃から近代化とかさすがに早いよね。歌舞伎に政治のパトロンが付きもするわ。円朝の新聞連載のネタ元とか、盛りだくさんすぎるな…評価が曖昧なのもちょっとはわかる。2019/11/18
チタカアオイ
1
【図書館】2016/09/23