内容説明
“大津事件”に際し驚愕なすところを知らない政府の、ロシア帝国への恐怖症的な圧迫に対して、大審院長として毅然これを一蹴し、司法権独立の憲法原則を実践した明治法曹界巨人の伝。本書は彼の剛骨の性格と、その民権的法思想の両面から考察を進めるとともに諸家の惟謙観・裁判観を検討しその生涯を鮮やかに浮彫りにした。
目次
第1 児島惟謙の家系
第2 児島惟謙の生涯
第3 児島惟謙の性格
第4 大津事件における児島惟謙
第5 児島惟謙と教育事業
第6 「意見書」に示されている児島惟謙の法思想
第7 児島惟謙の現代的意義
略年譜