内容説明
僻遠の地奥州に隠然たる藤原政権を建設し、燦然たる平泉文化を築き上げた“北方の王者”たち―清衡・基衡・秀衡・泰衡の父祖4代にわたる伝記。東北開拓の歴史、藤原氏の素性、平泉文化の種々相、京都および頼朝政権との折衝から、その悲劇的滅亡に至るまでの歴史を、4代の伝記に巧みに織り込み、古代東北史を解明する。
目次
序 北方の王者
第1 藤原氏のおいたち(藤原経清;藤原氏と俘囚)
第2 初代清衡(平泉開府;摂関家との邂逅)
第3 2代基衡(一国押領;悪左府との渡り合い)
第4 3代秀衡(鎮守府将軍・陸奥守;平泉・鎌倉・京都)
第5 奥州征伐(源家相伝の意趣;泰衡と頼朝;由利八郎)
第6 平泉文化
奥州藤原氏略系図
略年譜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のん
1
昭和33年出版。奥州藤原氏四代の歴史を時系列に沿って解説。 清衡、基衡は押領使、秀衡は鎮守府将軍、陸奥守に任命されることで、奥州支配者としての地位を確立。律令制における正統性を得る。 一方で、摂関家藤原氏の荘園を国衙から防衛し、摂関家の後ろ盾を得ることで、摂関制による権威も利用する。 この矛盾する二つの威光を盾に、奥州藤原氏は百年に渡り、奥州を支配し続けた。2024/03/20
dumpty
0
平泉に行く前にと、読みました。本の中の景色や仏様をこの目で見る事ができたおかげでより一層思い出深い旅になりました。2012/10/04
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