内容説明
正岡子規が明治文学界に大きな足跡を残したことはいうまでもないし、またその伝記も少くない。しかし著者はさらにここに1冊の伝記を送る。子規に傾倒し、子規の心情そのものに奥深く迫る著者は、全く新しい観点から、新しい子規伝のための条件を探り出して、周到にその生涯を追い、その文学理論と思想的動向とを鮮かに描き出した。
目次
1 慶応3年9月17日
2 遺制について
3 松山の中学生
4 山に雲あり―上京事情
5 政治―哲学―文学
6 東京の松山
7 退学事情
8 従軍記者
9 病気について
10 仁王の足
11 宗教について
12 御馳走主義
13 月給40円
14 ベースボール=野球
15 周辺のひとびと
16 俗縁絶了のこと
17 文学者=正岡子規ノート