出版社内容情報
中国で体系化された礼制は、日本で受容されて儀式に結実した。古代から中世へ、唐から宋へと、ともに社会構造が転換する変革期を迎えた日中両国において、社会規範であり文化の基調となる礼・儀式はいかに発展・変容したのか。制度の実態とともに、周辺諸国との交流も視野に収め、東アジアに通底する支配構造を追究した、日中共同の比較史研究。
内容説明
中国で体系化された礼制は、日本で受容されて儀式に結実した。古代から中世へ、唐から宋へと、ともに社会構造が転換する変革期を迎えた日中両国において、社会規範であり文化の基調となる礼・儀式はいかに発展・変容したのか。制度の実態とともに、周辺諸国との交流も視野に収め、東アジアに通底する支配構造を追究した、日中共同の比較史研究。
目次
第1部 賓礼と外交(唐朝の賓礼儀式および実施に関する考察―新羅との交流を中心に;五代諸王朝の対外交渉と僧侶;北宋の賓礼の成立と変遷;古代天皇の食事時刻と朝政制度―延喜年間の外交儀礼を手がかりに;渤海使の帯びる渤海官職の再検討)
第2部 礼と儀式の諸相(日本古代儀礼研究の近年の動向と課題―儀礼の受容と中世的変質の問題を中心に;中古における挙哀儀の溯源;玄宗の祭祀と則天武后;唐宋における礼典の庶民儀礼;書札礼からみた日唐親族の比較研究;“京観”から仏寺へ―隋唐時期の戦場遺体の処理と救済;唐令復原再考―「令式の弁別」を手掛かりとして;儀礼空間としての都城の確立―藤原京から平城京へ)
著者等紹介
古瀬奈津子[フルセナツコ]
1954年埼玉県に生まれる。1983年お茶の水女子大学大学院人間文化研究科(博士課程)単位取得退学。現在、お茶の水女子大学基幹研究院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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