出版社内容情報
考古学・文献史学双方への深い理解と精緻な分析によって、古代国家の東北辺境支配政策とその変遷について解明する。郡山遺跡・多賀城・秋田城など東北の城柵に視点を据えその機能や構造、蝦夷支配との関わりを追究し、その支配対象となる蝦夷社会の実像にも迫る。著者が心血を注ぎ込んだ十五編の遺稿にもとづいて、東北古代史研究の到達点を示す。
目次
第1編 古代国家とエミシ(律令国家とエミシ;古代史の舞台 東北;蝦夷の朝貢と饗給;律令における化外人・外蕃人と夷狄;三人の蝦夷―阿〓(て)流為と〓(あざ)麻呂
真麻呂)
第2編 城柵の辺境支配(東北の城柵はなぜ設けられたか;古代東北城柵の城司制;律令と東北の城柵 八世紀前半以前の陸奥国と坂東;天平九年の奥羽連絡路開通計画)
第3編 個別城柵の考察(古代国家と郡山遺跡;多賀城の創建―郡山遺跡から多賀城へ;秋田城の初歩的考察;秋田城と渤海使)
著者等紹介
今泉隆雄[イマイズミタカオ]
1947年福島県郡山市に生まれる。1969年東北大学文学部卒業。1972年東北大学大学院文学研究科博士課程中退。奈良国立文化財研究所文部技官、東北大学文学部教授、東北歴史博物館館長を歴任。2013年12月31日、死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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