内容説明
最新の仏教・密教をわが国に広め、定着させる運動を大々的に展開した空海の後半生。徹底した史料批判と新たな視点から、この時代の諸問題の解明をめざした意欲作。特に東寺の下賜・安居・東寺長者・綜芸種智院攷は圧巻。歴代天皇と潅頂儀礼、東大寺真言院の開設、大檀越藤原三守との交友、最晩年の事績と思想の分析など、空海伝の見直しを迫る。
目次
第1部 空海と嵯峨・平城天皇(空海と嵯峨天皇・藤原三守;『般若心経秘鍵』上表文攷 ほか)
第2部 空海と東寺(空海への東寺勅賜説;東寺安居会攷 ほか)
第3部 空海と綜芸種智院(綜芸種智院攷;造大輪田船瀬所別当補任説をめぐって ほか)
第4部 真言宗の年分度者(最晩年の空海;三業度人の制 ほか)
著者等紹介
武内孝善[タケウチコウゼン]
1949年、愛媛県に生まれる。1977年、高野山大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。2002~2011年、文化庁文化審議会専門委員。現在、高野山大学文学部教授、博士(密教学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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