出版社内容情報
感染 医療 伝染 共生
内容説明
江戸時代の日常生活でつねに脅威であった感染症は、暮らしにどんな影響を与えたのか。さまざまな生活環境の移り変わりによる感染症へのまなざしの変化を描き出し、現代にも通じる社会と感染症との共生する姿を考える。
目次
「須佐之男命厄神退治之図」(葛飾北斎画)の世界
1 慢性感染症(黴毒(梅毒)―性感染症をめぐるディスクール
労〓(結核)―「恋の病」考
「癩」―「家筋」とされた病)
2 急性感染症(流行り風邪(インフルエンザ)―江戸の町の疫病対策
麻疹―情報氾濫が生む社会不安
疱瘡(天然痘)―共生から予防へ
コレラ―新興輸入感染症の脅威)
著者等紹介
鈴木則子[スズキノリコ]
1959年、静岡県に生まれる。1997年、総合研究大学院大学文化科学研究科国際日本研究専攻博士後期課程学位取得修了。現在、奈良女子大学生活環境学部生活文化学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
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「須佐之男命厄神退治之図」(葛飾北斎画)の世界 慢性感染症・黴毒(梅毒)―性感染症をめぐるディスクール: 「大風に類する」病 黴毒の広がりと警戒 黴毒への羞恥 病原としての下層社会と遊廓 労瘵(結核)―「恋の病」考: 明清医学の導入 医学書の中のジェンダー 心を病む人々 文芸史料の中の労瘵 「癩」―「家筋」とされた病: 中世から近世への転換 病者の特定化 急性感染症 流行り風邪・インフルエンザ―江戸の町の疫病対策 麻疹―情報氾濫が生む社会不安 麻疹がもたらす特需 疱瘡(天然痘)―共生から予防へ2022/04/29
tnk
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集団としての疫病体験が分かる法令や医学史料に加えて、日記などから個人や家族に目を向け「よくあった悲劇として一括りにしてしまうには、あまりにも痛々しく重い」経験を描いている。男女で異なる心労の源、種痘やコレラ対策での西洋科学と邂逅する際の戸惑いなども興味を惹く。2023/03/31