出版社内容情報
日中戦の目的は占領地での経済開発〈長期建設・経済建設〉だった。貿易立国から生産重視への転換過程に着目し、総力戦の特質を検証。盧溝橋事件に始まり、8年に及んだ日中戦争の目的はいかなるものだったのか。貿易立国路線から生産重視への転換過程に着目。さらに、華北の工業・農業政策の検討から中国占領地における経済開発〈長期建設・経済建設〉の実態を明らかにし、戦争の長期化、総力戦の特質を検証する。日中戦争の重要な側面である大陸経済建設の実態に迫る注目の1冊。
序章 日中戦争の歴史像/貿易国家から生産国家へ(貿易構想の転換―英米依存体制からの脱却〈日満支経済懇談会/東亜経済懇談会の成立/英米依存をめぐる諸見解/長期建設の現状と見通し〉/輸出入リンク制による貿易振興策〈輸出振興策の形成/輸出入リンク制の展開と帰結〉/戦争の長期化と長期建設〈長期建設の意味/東亜共栄圏と長期建設〉)/華北における経済建設の実態(華北の石炭資源〈華北石炭の特質/生産・供給実績/華北炭鉱の到達点と課題〉/華北の鉄資源と現地製鉄問題〈華北における鉄鉱石/華北現地製鉄問題〉/綿花生産と流通〈中国綿花への期待/中国綿花の生産・流通の実績/綿花収買機構の再編〉/華北農村掌握と農業政策〈農産物増産政策の展開/農家調査に見る華北農業経営〉)/終章 大陸経済建設の帰結
白木沢 旭児[シラキザワ アサヒコ]
内容説明
盧溝橋事件に始まり、八年に及んだ日中戦争の目的はいかなるものだったのか。貿易立国路線から生産重視への転換過程に着目。さらに、華北の工業・農業政策の検討から中国占領地における経済開発“長期建設・経済建設”の実態を明らかにし、戦争の長期化、総力戦の特質を検証する。日中戦争の重要な側面である大陸経済建設の実態に迫る注目の一冊。
目次
日中戦争の歴史像
第1部 貿易国家から生産国家へ(貿易構想の転換―英米依存体制からの脱却;輸出入リンク制による貿易振興策;戦争の長期化と長期建設)
第2部 華北における経済建設の実態(華北の石炭資源;華北の鉄資源と現地製鉄問題;綿花生産と流通;華北農村掌握と農業政策)
大陸経済建設の帰結
著者等紹介
白木沢旭児[シラキザワアサヒコ]
1959年宮城県に生まれる。1988年京都大学大学院農学研究科博士後期課程退学。現在、北海道大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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