内容説明
1920~50年代、大量発信メディアの成立と拡充、娯楽の大衆化を受け、社会との関係を深めた美術史学。社会にとって美術の持つ意味とは何か?メディアと娯楽を通して美術と社会のつながりを探る。
目次
1 アカデミズムの形成
2 円本美術全集の刊行
3 ラジオの美術番組
4 サブカルチャーの美術史物語
5 古美術観光の歩み
6 デパートの古美術展
著者等紹介
太田智己[オオタトモキ]
1979年東京都に生まれる。2013年東京芸術大学大学院美術研究科博士後期課程修了、博士(美術)。現在、東京芸術大学美術学部教育研究助手(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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つまみ食い
3
美術史が専門的研究者による学術領域として確立し、ディレッタントなどを排斥しながら社会とも連繋を求めっていった歴史。1930年代のラジオの番組ですでに美術史学者がタレント出演していたという指摘が面白かった2022/12/02
のの
1
円本、ラジオ、観光、デパートが美術の普及に果たした役割についての美術史学史。アカデミズムの形成のところ、もっと読みたかったな。2015/08/12
tnk
0
大半の地域では美術館の開館(戦後)より早く、ラジオ放送開始当初からの教養番組や芸術家を題材にした物語で美術史に触れている。モノを見られない状態でのつながり方は現在から想像しづらいものの興味を引かれる2023/07/07