内容説明
近現代の女性は、自分を解放するために何をしてきたのか。婦人雑誌に自由と自立への模索を投稿した戦前から、「主権」を手に入れながらも生きにくさを感じている現在まで。草の根の女性たちの姿を解放運動の歴史に探る。
目次
第1編 近代女性の自由と自立への模索(一九三〇年代市民女性の生活姿勢―『婦人公論』読者グループを中心に;一九三〇年前後の婦人文芸運動―『女人芸術』『婦人文芸』の支部活動;婦人保護施設が支えた女性の生活―名古屋YWCA「友の家」の軌跡;近代愛知女性の自立過程;女性解放運動はどのように始まったか;声なき女性の声を探ろう―女性史研究へのアプローチ)
第2編 近現代女性の位置(生活圏から見た愛国婦人会;敗戦前後における生活意識の変容;戦後地域婦人会の育成過程―名古屋市を中心に;戦後における男女平等意識の変遷)
第3編 日本国憲法に支えられた女性の自立(女子若年定年制撤廃と戦後改革;一九八〇年代女性の自立と労働)
著者等紹介
伊藤康子[イトウヤスコ]
1934年中国瀋陽市に生まれる。1957年東京大学文学部国史学科卒業。2002年中京女子大学短期大学部定年退職。現在、愛知県史編さん委員会専門委員、愛知女性史研究会会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。