内容説明
通商条約により箱館・長崎・横浜・新潟・兵庫を開港し、日本は諸外国に対し門戸を開く。新しい外交システムが構築、自由貿易の開始で、中国まで延びた不平等条約=自由貿易体制に日本も組込まれた。軍事力を背景にこの体制を強化・維持する欧米諸国と協調・拮抗しつつ、大きな社会変革を経験し、東アジアに自己展開をとげる近代日本の始まりを探る。
目次
1 外交 組織と人(徳川幕府外国方:近代的対外事務担当省の先駆―その機構と人;シーボルトと日本の開国 一1843‐1866)
2 外圧の諸相(文久元年露艦ポサドニックの対馬占拠に就いて;幕末における外国軍隊日本駐留の端緒;明治初期日朝関係の再編と対馬)
3 社会変容と政治的対応(横浜華僑社会の形成;絹貿易と初期の日伊交流;岩倉使節団編成過程への新たな視点―研究史への批判と試論)
著者等紹介
横山伊徳[ヨコヤマヨシノリ]
1956年群馬県生まれ。1981年東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。現在、東京大学史料編纂所教授
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