内容説明
近代化に突き進む日本社会は、様々な矛盾をかかえこみながら変容していく。本書は、「自由民権運動」や「日本資本主義の形成」といった近代の中心テーマのなかに、埋もれていた重要な問題を摘出し、近代社会の構造と、その時代に生きた人間の思想を考察する。新たな視点とユニークな間題群から近代日本の全体像を浮かび上がらせる意欲的論文集。
目次
ある埋もれた帝国憲法・帝国議会批判論
日本の資本主義化と中小工業―日本資本主義形成の一特質
大森鐘一の「地方自治」論
西園寺公望とフランス
恩賜財団済生会の成立
竹久夢二研究序説
朝鮮総督府の農村支配に関する覚書―重松こう修『朝鮮農村物語』を素材に