内容説明
江戸幕府の外交政策の解明に不可欠な外交史料には不明確な問題が多い。『異国日記』や『通航一覧』をはじめ、明治期にまで及ぶ外交史料の成立・伝来、歴史的背景を考察。新視点から近世外交史の実像を浮き彫りにする。
目次
第1章 禅僧による外交文書の取り扱い―『異国日記』を中心として
第2章 新井白石と『異国日記』
第3章 正徳新例と長崎奉行による貿易諸相の情報蓄積―『崎陽群談』を中心として
第4章 長崎旧記類成立と長崎貿易の変遷―『長崎根元記』を中心として
第5章 幕府による対外関係書籍の蒐集―昌平坂学問所と対外情報
第6章 『通航一覧』の編纂と伝来に関する考察
第7章 『通航一覧』の書誌学的考察
第8章 明治期の日露外交と近世対外関係史料
第9章 琉球関係史料伝来の歴史的背景―琉球帰属問題に対する明治政府の政策基調
第10章 『外交志稿』とお雇い外国人シェパード―リーフデ号事件関係史料の側面から
終章 近世外交史料の歴史的意義
著者等紹介
木崎弘美[キサキヒロヨシ]
1958年鹿児島県に生まれる。1989年中央大学大学院文学研究科国史学専攻博士後期課程単位取得退学。亜細亜大学法学部非常勤講師、博士(史学)
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