内容説明
江戸時代のゴミ溜めから掘り出された陶磁器・食物残滓・木製品などの「タイムカプセルに残された江戸の食生活」と、文献史学・美術史学・民俗学などが対象とする「伝えられてきた江戸の食生活」の双方から“江戸の食文化”の全体像に迫る。
目次
江戸の食生活と料理文化
江戸時代の陶磁史と社会動向
江戸で使用された瀬戸美濃窯産の食器
出土陶磁器に探る食文化
近世「徳利」の諸様相―瀬戸・美濃産灰釉系徳利をめぐる型式学的考察
焙烙の変遷
焼塩壷
大名屋敷出土の焼塩壷
漆椀の製作と民俗
近世の漆椀について―その器種と組み合わせを考える
江戸時代初期の宴会の食器類―東京大学医学部付属病院中央診療棟建設予定地点「池」出土の木製品
江戸の動物質食料―江戸の街から出土した動物遺体からみた
加賀藩上屋敷「御貸小屋」における食生活の一端
遺跡出土の動物遺体からみた大名屋敷の食生活―動物遺体分析の成果と問題点
「江戸遺跡研究会」第1回大会全体討議記録