内容説明
日本布教ののち、ザビエルは中国開教を目標とした。その試みについて、発端から上川島での急死により終了に至る経過と周囲の環境、あわせてザビエルの最期とその後の状況を解明。従来の研究の問題点を指摘し、定説に再検討を迫る注目の書。巻末史料として、臨終のザビエルを伝える唯一の記録である、中国人アントニオ書翰二種の全訳を掲載する。
目次
第1部 上川島での活動(「ザビエルの岩」の歴史的意義;上川島における「中国プロジェクト」―入国の試みとその結末;上川島におけるルイス・デ・アルメイダ―その地位と役割)
第2部 ザビエルの死をめぐる問題(マラッカへの遺体の移送者アルメイダ;上川島における崇敬の端緒;ザビエルの死亡日―一五五二年一二月二日か三日か)
補論 ザビエル研究の軌跡(ザビエル研究の新視点―枠組みとしての三資格;アジア海域のフランシスコ・ザビエル;ザビエルとその後継者たち)
著者等紹介
岸野久[キシノヒサシ]
1942年、東京都に生まれる。1975年、立教大学大学院文学研究科博士課程修了、文学博士。元桐朋学院大学短期大学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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