出版社内容情報
過酷な環境を克服するため、自立性を獲得していったとされる中近世移行期の村落。しかしそうした議論は、実在の村をどこまで反映したものなのか。畿内村落の一つである東寺領山城国上久世荘に軸を置き、室町期の年貢収納のありようや一揆の様相、武家権力との関係を検討。その特徴と時代に伴う変化を追い、移行期村落論に新たな知見を提示する。
内容説明
過酷な環境を克服するため、自律性を獲得していったとされる中近世移行期の村落。しかしそうした議論は、実在の村をどこまで反映したものなのか。畿内村落の一つである東寺領山城国上久世荘に軸を置き、室町期の年貢収納のありようや一揆の様相、武家権力との関係を検討。その特徴と時代に伴う変化を追い、移行期村落論に新たな知見を提示する。
目次
中世後期村落論の研究史と本書の課題
1 京郊荘園村落の支配体制と村落上層(山城国上久世荘における年貢収納・算用と「沙汰人」;山城国上久世荘における被官化状況と細川氏権力;山城国下久世荘における荘官・侍衆)
2 京郊荘園村落の再生産構造(山城国上久世荘における「荘家の一揆」と損免・井料;山城国上久世荘における段銭と「荘家の一揆」;山城国上久世荘における鎮守・寺庵;山城国上久世荘における山林資源利用―「鎮守の森」と「篠村山」)
本書の成果と課題
著者等紹介
高木純一[タカギジュンイチ]
1988年東京都生まれ。2010年創価大学文学部人文学科卒業。2018年大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、滋賀県立大学人間文化学部地域文化学科講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。