出版社内容情報
武士は公家に対抗し、秩序としていかなる服飾体系を築いたか。絵巻と日記類の記述を考察。中世服飾史上の大転換を論じた意欲作。
内容説明
服飾は着用する者の心情や美意識、身分や地位のみならず、社会の規範や秩序のあり方も映し出す。鎌倉から室町中期を対象に、絵巻に見える服飾の図版に併せ、一次史料である日記類の記述を考察。武士が公家に対抗し、秩序としていかなる服飾体系を築き、背後にどのような規範や企図があったのかを解明する。中世服飾史上の大転換を論じた意欲作。
目次
序章 中世史研究のための新たな視点としての服飾
第1章 鎌倉時代の狩衣・布衣の装いにみる武家
第2章 鎌倉時代の水干の装いにみる武家―公家との対比から
第3章 鎌倉時代の直垂の装いにみる武家
第4章 「白直垂」の装いからみる武家―鎌倉時代から室町時代へ
第5章 室町時代盛期における直垂の着用からみた公武関係―『満済准后日記』を中心として
終章 装いが語る中世武家の意識
著者等紹介
山岸裕美子[ヤマギシユミコ]
1955年群馬県に生まれる。1985年お茶の水女子大学大学院家政学研究科被服学専攻修士課程修了。2016年同大学大学院人間文化創成科学研究科比較社会文化学専攻博士後期課程修了。現在、群馬医療福祉大学教授。博士(人文科学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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