日本中世の穢と秩序意識

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  • サイズ A5判/ページ数 288,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784642029186
  • NDC分類 210.4
  • Cコード C3021

内容説明

中世日本の穢=不浄概念は、天皇や神など穢を排除することで構築される清浄なものと、怪異や死、出産などに負の価値を付与し不浄とするものの二つにより人々に意識されていた。永長の大田楽をめぐる騒動や「神国」の秩序などについて書かれた史料をはじめ、「穢(観念)」の現われるさまざまな史料を分析し、中世社会の秩序意識を歴史的に位置づける。

目次

分析概念としての穢
1 神・天皇・穢(日本中世の穢観念について―清浄なるものをめぐる考察;日本中世の穢観念と神社;永長の大田楽の動向)
2 神国という秩序(「神国」の形成―災異対応と統合;日本中世の疾病観と神国意識;聖なるものの転換をめぐって―網野史学に学ぶ)
3 現世という秩序(「従産穢内迎取養育」考;日本中世成立期における触穢観の変容と社会関係;二種類の秩序意識)

著者等紹介

片岡耕平[カタオカコウヘイ]
1976年京都府に生まれる。2007年東北大学大学院文学研究科博士課程後期修了。現在、宮城県公文書館専門調査員・博士(文学・東北大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

40
日本文化論のレポート資料として読了。メアリー・ダグラスの「汚穢と禁忌」で論じられる二項対立を清濁=天皇というシステムと穢れという形によって論を展開している。穢れというのは門や垣根などによって区切られた空間内で拡散していくため、死にかけている状態で門外へ放り出せば穢れずに済むという考えが日本の中世にはあった。特に寺社で穢れの原因である動物や人の死骸を直接、始末する非人、「清目」の社会との関係が気になったのでそれでレポートを書こうと思います。2014/07/17

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