内容説明
父院が父祖として天皇を後見した院政。その基礎となった「家」の形態とは、いかなるものだったのか。院宮の家政機関の変容、王家に生まれ摂関家養女として入内した事例、准母立后、天皇生母の政務関与といった要素を検証することで、その実態を解明する。天皇の一族が中世的な「家」を形成してゆく過程を明らかにし、王家と院政との連関を論じる。
目次
第1部 中世王家の成立(後院からみた中世王家の成立;城興寺のゆくえ;篤子内親王論;准母立后制にみる中世前期の王家)
第2部 院宮家政機関の基礎的考察(所始について;庁始と吉書;「所」と所宛)
第3部 中世王家と院政(院政期における国母の政治的位置;中世王家の存在形態と院政)
成果と課題
著者等紹介
栗山圭子[クリヤマケイコ]
1971年生まれ。1993年神戸大学文学部史学科卒業。2004年神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了、博士(文学)。日本学術振興会特別研究員を経て、日本大学・埼玉学園大学・京都造形芸術大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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