内容説明
中世の寺院はどのような構造を持ち、社会に対応してきたのか。寺院体制と信仰儀礼、教団と社会とのかかわりを究明する。寺院勢力や僧団、信仰集団の生活と動向、教団の展開などを照射した意欲的論考十四編を収める。
目次
1 寺院体制の構造と機能(鎌倉幕府と延暦寺;中世律僧とは何か―興福寺大乗院と西大寺末寺;創建時山科本願寺の堂舎と土塁について ほか)
2 信仰の特性と儀礼(一遍の引き連れた門弟、時衆について;中世の生身信仰と仏像の霊性―重源の仏舎利信仰を中心に;貞慶像の形成―戒律実践の真相 ほか)
3 鎌倉仏教の展開と社会(常陸国奥郡における中世の浄土真宗の展開;親鸞に関する「造悪無碍」研究の変遷;山門延暦寺からみた天文法華の乱 ほか)
著者等紹介
中尾堯[ナカオタカシ]
昭和6年(1931)広島県に生れる。昭和32年立正大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、立正大学名誉教授。文学博士。日本古文書学会会長
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